Q2. 耐震補強の広告でハウスメーカーが評点3とうたっていました。一般的な評点とはどのようにちがうのでしょうか?

先日、一般の方向けの耐震リフォームのセミナーをしたところ

上記のようなご質問がありました。

 

評点といわれるとわかりにくいのかもしれませんが、

耐震診断および耐震補強における評点は、以下の式で表すことができます。

 

評点=保有耐力/必要耐力

 

保有耐力・・・住宅の地震に対して実際に持っている抵抗力

必要耐力・・・想定地震時に住宅に加わる力

 

評点そのものは上記の式で全国共通しております。

また、耐震診断法は国土交通書で定められた方法があり、

ハウスメーカーであろうが、設計事務所であろうが、この方法にもとづいて評点を算出致します。

 

耐震診断では評点を用いて、住宅の上部構造(基礎より上)の耐震性能を示します。

評点が高ければ高いほど、地震には強いといえますが、必要以上に強くする必要はないと思います。

むしろ、評点は、耐震補強によって、現況からどのように耐震性能が推移するかわかりやすくするためにあるといったほうがよいでしょう。

 

ひょっとすると、ご質問されていた方は品確法における耐震等級と評点を混同していたのかもしれません。

ちなみに品確法における耐震等級は地震に対する構造躯体の損傷の生じにくさを示しています。

 

等級1・・・建築基準法の定める地震力(数十年に一度発生する地震)の力に対して損傷を生じない程度

等級2・・・建築基準法の定める地震力(数十年に一度発生する地震)の1.25倍の力に対して損傷を生じない程度

等級3・・・建築基準法の定める地震力(数十年に一度発生する地震)の1.50倍の力に対して損傷を生じない程度

 

ハウスメーカーでは耐震等級3を標準仕様としているとうたっていることがよくありますね。

この等級はおもに新築木造住宅のものです。等級3を標準にするということは、基準法で定められた以上の高い耐震性能を常とすべしという設計思想のひとつといえます。それ自体大変立派なものです。

 

しかし、等級や評点はある意味非常にわかりやすいため、自社のブランド説明の格好の道具となっていないか怪しいところです。それらの数字に目を奪われ、その他のことが見えなくなっていないか注意が必要です。いえづくりはいろいろとテーマや課題があり、構造は重要ではありますがその一つにすぎないことを忘れてはなりません。